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♣ 粉瘤とは

皮膚のおできのようなもので、皮下に被膜を形成して角質などがたまり、ゆっくりと大きくなる良性の腫瘍です。小さいうちは気づかないものが多く、大きくなってからほとんどの方が気づきます。被膜の中には、角質が貯まっているため、時々炎症を起こしてしまい、感染状態になり、痛みを伴ってから受診される方も多いのが現状です。
粉瘤自体は体のどこにでもできる可能性があり、好発部位としては、顔、背中に一番多くみられます。

当院でもこの2か所が一番多くみられます。
年齢、男女比は特に関係なく、若い人でもできますし、高齢の方でも認めます。あくまで良性腫瘍ですので、摘出するかは、ご本人のご希望によりますが、感染を認めてからは摘出困難になるケースが多いため、早い時期での摘出をお勧めします。

粉瘤の症例

♣ 粉瘤の問題点

良性の腫瘍ですが、ゆっくりと大きくなり、感染を認めるケースが多いので、その場合は強い痛み、発赤、腫れ、熱感を認めますので日常生活に支障をきたすケースがあります。また、外見的にも大きくなると目立ってくるケースも多々あります。

♣ 粉瘤の治療

  1. 切開、排膿処置
    感染を認めるときは、切開による排膿処置を行います。感染時は強い痛みを伴うため、切開、排膿処置をすることで、痛みは改善し、切開後の傷も通常約1週間ほどで目立たなくなりますのでご安心ください。感染を起こす前に摘出術をすれば、根治治療となりますので、早い時期での摘出術をお勧めします。
  2. 摘出術
    被膜を形成するケースは摘出術(手術)が可能となります。摘出術は通常、局所麻酔で行い、約10分ほどで終了します。傷跡も、形成外科専門医としての経験と知識を生かし、できるだけ目立たない傷跡を考えて手術をしておりますのでご安心ください。
    手術の翌日に通院し、傷の状態が問題なければ、手術の翌日よりシャワー浴が可能となりますので、日常生活には特に支障はありません。その後自宅で処置を継続していただき1週間後に抜糸、その後はテーピングを行いできるだけ傷跡をきれいにするアフターフォローをしていきます。縫合術に関しては、形成外科専門医としての実績からお任せください。
  3. くり抜き法
    一般的にくり抜き放といわれる処置の方法がありますが、感染を認めず、被膜を形成しているケースのものは、将来的な傷あとのことを考えると、切除術での摘出をお勧めします。

①~③のどの治療法がベストかは、形成外科専門医の診察により判断させていただきます。
一度ご相談ください。

施術を行う院長の写真

♣ よくあるご質問

Q.
粉瘤の手術はどのくらい時間がかかりますか?
A.
大きさにもよりますが、だいたい10分から15分ほどで終了します。

Q.
通院は必要ですか?
A.
切開、摘出術の両方とも、翌日の通院と1週間後の通院を指導しております。

Q.
日常生活に支障はありますか?
A.
激しい作業は数日間は控えていただきますが、日常生活には支障はありません。車の運転ももちろんできます。

Q.
再発はありますか?
A.
感染を起こすと切開処置で応急処置をしますが、その後も炎症を繰り返す可能性はあります。
被膜形成をしており、スムーズに摘出術を行い、被膜をきれいに摘出すれば、その後は同じ場所には再発することはほぼありません。そのため、感染を認めないうちに摘出術をすることをお勧めします。

Q.
傷跡は残りますか?
A.
被膜を形成している時期に、きれいに摘出術を行えれば、きれいに縫合できるので、将来的に目立つ傷跡にはなりませんが、大きいものや、感染を認めたものは、傷跡は多少目立ちやすくなりますので、そのためにも小さく、感染を認めない早い時期での摘出をお勧めします。
形成外科専門医として縫合処置、また術後の傷のフォローに関してはお任せください。

♣ 料金

  • 保険適応(詳しくはお問い合わせください)